「隠された世界」は、ピッコマで連載中のMISHA先生原作のファンタジー漫画です。
大学3年生の芦田桃は何度も奇妙な夢を見るようになります。
夢の中で登場する男に会った事がある気がするのですが、毎回顔は絶対に見えません。そしてその夢を見たら必ず切らなければならないほど髪が異常に長くなってしまいます。
タロットカード占いがよく当たる友人がある男とぶつかった拍子に落ちたカードは悪い意味しか持たない「塔」のカードでした。これから何か悪い事が起きる予感がしていました。
ネタバレの話になりますので知りたくない人はこの先は読まないでください
隠された世界 前回のあらすじ
杏がタロットカードで桃を占うと、「新生」を意味する死神のカードが出ました。
そのころ桃はあの塔で気を失う前に何があったのか聞こうと林田先生の元へ向かいます。
大学へ向かう途中、自分の聴覚と身体能力が上がっている事に気が付きます。
林田先生が講義中に教室に入っていくと、先生は講義の後に質問を受け付けると言うので、桃は席に着きました。
林田先生の事を気に入っていて桃に嫌がらせをする女子が、また根拠のない悪口を言い出すと、聴覚の良くなっている桃には耐えられなくなり、「黙りなさい」と心の中で叫ぶとその女子大生は空中に放り出されました。
隠された世界【8話】ネタバレ
桃の悪口を言っていた女子大生は外から侵入してきた長いツタに絡み取られ、空中に浮かんでいました。
そのツタは、桃が心の中で指示すると、その通りに動きました。
桃はそのツタをコントロール出来るようです。
自分はどうしてしまったのだろうかと考えていると、林田先生が桃の肩に手を置き、落ち着くようになだめます。
生物学とは理性がないと成り立たない、こんなに衝動的だと答えは見つからないと林田先生が言うのを聞いてハッとして、桃は女子大生を放しました。
桃は、林田先生が自分がそのツタを操っていると分かっているのだと気づいて、今の桃の状況を知っているのだと確信し、自分に何が起きているのかと質問をしました。
桃は林田先生のゼミ室のような場所に来ています。
今の状況を質問する桃でしたが、林田先生は先にガラスの中の生き物にエサをやると言い、カエルを中に入れます。
そして桃に、何にエサをやったのか探してあててみなさいと言います。
桃は先生が見つけにくいと言ったガラスの中の生き物を見つけますが、それはまた蛇でした。
林田先生は、蛇は小さくて弱いが、生存のために進化して様々な能力を発達させてきたのだと桃に話します。
蛇は視覚は弱いけれども熱を感知する能力が発達しており、単純な耳の構造の代わりに骨と皮膚がセンサーとして働いてどんな小さな音でも、遠い場所でもはっきり聞くことが出来るのだといいます。
獲物を捕らえる速さは豹よりも早いのだと付け加えます。
林田先生の説明を聞いて、蛇をすぐに見つけた視覚、よく聞こえる聴覚、動きが軽くなった速度、全て桃に起きた変化だと思います。
桃は泣きながら、蛇と同じ能力を持ったら怪物になってしまうのか、普通の人間には戻れないのかと林田先生に聞きます。
林田先生は、桃の頭に手を置いて落ち着くように言います。
変わる事は悪い事ではないのだと諭しながら、桃の身体に起こっている変化を話してみるように促しました。
隠された世界【8話】感想
桃が怒りで女子大生をツタで操っていた時も林田先生は冷静でしたね。
「生物学は理性がないと成り立たない」と桃を落ち着くように促しながら、「衝動的だと答えは見つからない」と、暗に桃が聞きに来た質問の答えを聞きたければ落ち着きなさいとなだめているように思いました。
でも、話の中の説明では、蛇は耳の構造が単純だから骨と皮膚がセンサー代わりになっていると言っていたことを考えると、桃は聴力ではなくて皮膚などの触覚的なセンサーが良くなったわけで、耳が良くなったわけではないのではと思いました。蛇は視覚が弱いと言っているのに、蛇を見つけるのに「視覚」を使っていて、視覚が強化されたことになっていたのも、熱センサーじゃないの?と思いました。
蛇の骨や皮膚のセンサーが「聴覚」、熱センサーが「視覚」、俊敏性が「身体能力」にそれぞれ変換されているということでしょうか。
桃が暗に自分が蛇みたいになっていると言うのに、林田先生は落ち着いていました。
それは自分も蛇族の一員だからでしょうか。
それとも「生物学とは理性がないと成り立たない」と言っていたように生物学者としての落ち着きようなのでしょうか。
続きが気になります。